自己暗示

陽気な心は健康を良くし、陰気な心は骨を枯らす。

箴言17:22

転居に際して書籍のほとんどを手放した。あたらしい生活の読書はもっぱらKindle Unlimitedに移行しつつある。最近は「自分を変える方法」や「最高の私になる」といった見出しの本を気まぐれに読んでいる。自己啓発やスピリチュアル関連の書籍が非常に充実しており飽きることがない。読み放題ということで気負わず手に取れて、つまらなかったらやめればいいというところがとても気楽である。電子書籍を敬遠していた数ヶ月前の自分に見せてやりたい。

最近知った言葉でとくに影響を受けたのが「アファメーション」である。こころに願っている事柄を、「わたしは〜〜します」「わたしは〜〜になります」といった肯定的な文で口に出したり紙に書いたりして「宣言」する。それを日々繰り返すことにより、潜在意識に働きかけ、実際にその通りの現実へと叶えていく手法のことである。自分にとって不都合な思い込みや成長・成功を妨げている否定的な潜在意識を、肯定的なものへと書き換えることで現実を変えていく。行う時間は、潜在意識と顕在意識が自然に接近している就寝前や起床後すぐなどの時間が推奨されている。

エミール・クーエという人物の自己暗示療法というのが、アファメーションの原典と考えられている。数日前に出かけた古本市で、折よく、まさにその原著である書籍『自己暗示』(著:C.H.ブルックス、E.クーエ、訳:河野徹、法政大学出版局)を見つけた。氏の発明である以下<>内にくくられた一文が、アファメーションの最良の言葉としてひろく知られている。

毎朝起きる前と、毎晩床についたとき、目を閉じ、私と対面しているつもりになって、続け様に二〇回、一本調子の発音で<日々に、あらゆる面で、私はますますよくなってゆく>と唱えなさい。(ひもに二〇の結び目をつくり、それを手繰りながらかぞえてゆけばよい。)とくに、「あらゆる面で」という言葉を強調するようにしてください。それは精神的なものであれ肉体的なものであれ、いっさいの必要に通用します。この一般的な暗示の方が、個別的な暗示よりもさらに大きな効果をあげるのです

エミール・クーエ『意識的自己暗示による自己支配』

わたしは毎日、あらゆる面で、ますますよくなっている。

これを毎朝起きる前と、毎晩眠る前に二十回ずつ唱える。日本語訳は自分なりに言いやすい文言に変えてかまわないが、「あらゆる面で」という部分に力を込める(あるいは力を抜く)ことが大事である。

これ以外にも、特殊事例も含めて、治療時の一連の手ほどきがマニュアルのように記載されている。台詞調で書かれているので、自分ひとりで、あるいは身近な誰かの協力のもとに、できるというのが力強い。ためしてみたいと思わせる確信に満ちた内容である。

ちなみに英語だとリズムの心地よさがより感じられる。

“day by day, in every way, I’m getting better and better”

まだ起こっていない未来のことについて願うのに、「わたしは〜〜です」とすでに完了しているかたちで言葉にするというので、はじめは慣れなかった。こそばゆい感じのする、そこが何よりのポイントである。紙に書いたり、録音した自分の音声を繰り返し聞くというのをやってみているが、はっきりとはわからないけれども確実に効果が出てきているという実感がある。当面続けてみたい。

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